犬の仕草(しぐさ)の意味はなに?

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犬が仰向けになるのは服従の意味?命令の意味?

よく、犬が仰向けになってお腹を見せるという意味は、服従の意味だと言われています。

しかし、本当にそうなのでしょうか?

 

犬は子犬の頃に兄弟ケンカごっこという遊びの中で覚えるルールのひとつに服従を示すしぐさがあります。

ケンカごっこの中では、互いに噛み合ったり、取っ組み合いをして体力や攻撃力の強さ、敏捷性などを競うのです。

噛み合ったり、取っ組み合いをしていて、「自分のほうが弱い」と感じたとき、相手におなかを見せることで「もう負けです」というサインを出します。

犬社会では、お互いの力を推し測り、序列を決めることが集団生活を続けていくコツなのです。

犬のお腹は、攻撃には一番弱い部分であり、そこをあえて見せることが服従の証となります。

そのことを考えると、愛犬が飼い主の前に来て仰向けになってお腹を見せるしぐさというのは、「あなたには絶対服従なんです」という意思表示と考えることができます。

それは、「あなたが大好き。だからたくさんかわいがってネ」というアピールでもあります。

ただぺットになった犬は、もう少し知恵をつけていて、例えば、室内で飼っている犬がひとりでボール遊びをしていて、勢い余ってサイドテーブルにぶつかり、上にのっていた花瓶を倒してしまったとしましょう。

イヌは経験から「しまった、 叱られる」と感じます。

そんなとき、叱られる前に飼い主のそばに来て仰向けに寝たりするのです。「叱られる前に謝っちやおう」といった気持ちなのでしょう。

一見すると、可愛くも思える行動なのですが、だからといって「わかったよ、気をつけてね」などと放置してはいけません。「ダメ」と叱るべきことは叱って、おなかをなでてあげたりはしないことです。

このときおなかをなでてあげると、謝罪を受け入れたという返答であり、愛犬をつけあがらせてしまうことになります。

増長した愛犬は「おなかを見せれば、なんでも許される」と覚えてしまい、イタズラの回数が増えたりするかもしれないのです。

また、犬が仰向けになっておなかを見せてきたとき、もうひとつ注意しておきたいことがあります。それは、犬が「自分は偉い」と思っているケースもあるということです。

自分が偉いと思っている犬は、なんでもないときでも飼い主のそばに来ておなかを見せることがあります。服従のサイン、愛情のアピールの行動だと思っている飼い主が、ちょっとおなかをなでてやって途中でやめようとすると、ガブリと噛みつかれることもあります。

こんな行動を見せるときは、愛犬があなたに「おなかをなでろ」と命令しているときです。

自分の命令に従わず、中途半端でなでるのをやめようとしたことに腹を立てて噛みついたわけです。

つまり、犬がおなかを見せて横たわったとき、それが単純に絶対服従の意思表示をしているものなのか、「なでろ」と命令しているのかを見極めてください。

そして、もし「なでろ」と命令しているのであれば、飼い主さんのしつけの仕方を見直すことが必要ですね。

 

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犬が片足で「おいでおいで」をするのは「お手をしたい」ということ?

飼い主がソファでくつろいでいるときに、愛犬が近づいてきて目の前に座り、片方の前肢を浮カせて手招きのように、まるで「おいでおいで」をしているかのようなしぐさをしていることってありませんか?

こんな時、「お手、するの?」と飼い主が手を差し出せば、イヌはきっとその前肢を手のひらにのせてくるでしょう。
でも犬がしたかったのは、本当に「お手」なのでしょうか?

犬に「座れ」「伏せ」「待て」のしつけをするように、「お手」を教える飼い主がたくさんいます。犬にとっても「お手」とは比較的覚えやすいようです。
「お手」を覚えるイヌが多いのは、「お手」に似たしぐさが犬の習性として、もともと持っている動きのなかにあるためです。

「お手」に似た前肢を持ち上げるポーズは、生まれて間もない赤ちゃん犬のときから既に見せるものです。兄弟同士が遊ぶとき、ヒョイと前肢を上げて相手をチョンチョンつついたりするのです。
するとつつかれた相手とのケンカごっこが始まります。

つまり犬にとって「遊ぼっ」という誘いが、前肢での呼びかけなのです。

犬がもともと持っているこの習性と兄弟と遊んだ経験から、ペットになったのち飼い主が「お手」と手を出すと、「遊ぼう」というサインだと受けとめて、犬も「遊ぼう」のサインを返してくるわけです。

ですから、犬にしつけるほかの指示である「待て」や「伏せ」を飼い主以外の人が命じても犬は従いませんが、「お手」だけは他人に命じられると応じてしまうのです。

つまり、犬が飼い主に見せた「お手」と勘違いした前肢の手招きの本当の意味は 「遊ぼうよ」という誘いだったのです。

犬にしてみると、飼い主が、ソファでくつろいでいるのを見て「暇ができたのかな、だったら遊んでくれるかな」と、遊びに誘ってみたというのが本心だと思われます。

けれども、毎回この誘いに応じていると、犬は飼い主が自分の指示に従うということは序列が上になったのかなと錯覚しますからほどほどにする必要もあります。

また、同じ前肢上げでも絶対に応じてはいけないのは、ソファに座った飼い主の膝の上に前肢をのせてきたときです。
これは遊びへの誘いではなく、「オヤツちょうだい」などの食べ物要求のサインです。

肉球を膝に吸いつかせるようにピタッとつけて離さないので区別がつきます。「キュンキユン」と甘え声が伴うこともあります。うるさいからと一度でも食べ物を与えると、繰り返すようになりますから、これは「ダメ」で対応する必要があります。

 

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